以前通っていた街の英会話スクールで、ネイティブの先生に”BLUES BROTHERS”のサントラや彼らのツアーを収録したライヴアルバムが好きだ、と話すと、その先生から真顔で、「彼らはタレントで、ミュージシャンじゃないよ」と何回も念押しされてしまいました。
映画自体も好きでよくビデオに録ったものを視ていたのですが、何の気なしにレンタルでかりてきたサントラが愛聴盤になっていました。まだ学生時代で、参加しているミュージシャンの顔ぶれの凄さ(Aretha Franklin / Ray Charles / James Brown / Cab Callowayなど)も全く解らず、そのアーティストたちの歌声もそのサントラで初めて聴くような有様でしたが、その迫力に圧倒されてました。
特に、Aretha Franklinの歌”Think”との出会いを作ってくれて、彼女の曲を聴き始めるきっかけになったのはとても貴重でした。あのシーンは何回観ても鳥肌ものでカッコいいです。
劇中でツボだったのは、カントリーバーのステージの前に金網が設けられていて、ブルースブラザーズが”GIMME SOME LOVIN'”(GREAT WHITEもカヴァーしているSpencer Davis Groupの曲。大好きだった曲です!)を演奏し始めると、客席から一斉にブーイングが始まり酒ビンが飛んできて、その金網に当たって割れまくったくだりです。メンバーがあわてて「ローハイドのテーマ(テレビシリーズの西部劇)」を演奏し始めたり。日本人には解らない、アメリカ中西部や南部の感覚なんだなぁと思いました。
なにはともあれ、R&Bの名曲が一杯詰まったこのアルバムを純粋に楽しんで聴いていたことは、いまの自分にとてもプラスになっていると感じます。ライヴ版は、サントラと違い豪華なゲストなどはないに関わらず、ジェイクとエルウッド(ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド)がホーンセクションバリバリの本格派のステージを繰り広げていて、うわぁカッコいいやん、とさらに聴き込んでおりました。
ただ当時はレンタルしてきたものはカセットテープにダビングして聴いてましたので、音質が劣化して現在は聴けなくなっていましたが、最近この2枚組CDを見つけてやった!と購入いたしました。
1作目のサントラと、1980年の夏の大々的なツアーからのライヴテイクを収録していて、昔聴いたアルバムには無かった曲も入っていて嬉しい限りでした。(映画の”BLUES BROTHERS 2000″はまだ観ていないのですが・・・)このベストは自分のお宝です。
英会話の先生が「彼らはタレントで、ミュージシャンじゃない」と念押しした背景には、日本でいったらとんねるずの野猿はミュージシャンの活動と認めない、という人たちがいるのと一緒なのかなと・・・。でも、コメディアンとして、エンターティナーとして一流の彼らが魅せたテンションの高さと音楽への情熱は、もともとの畑がどこかなんて全く関係なく素晴らしかったと思うのですが・・・。
(残念なことに、ジョン・ベルーシは、自分の芸に情熱を注ぎ込むあまりプレッシャーに耐えかねドラッグの過剰摂取で1982年亡くなってしまいました。ダン・エイクロイドは、現在も俳優として一線で活躍されてますね。)
ふと聴きたくなって、このアルバムを聴きながら記述しております。当時とちがう観点で、収録されていた曲のルーツなどをもっと掘り下げてみたいなぁと思ってしまいました。
※映画BLUES BROTHERSについてのBushcloverさんのブログ”RadioCANARY”です。
http://radiocanary.livedoor.biz/archives/50029284.html
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