Living in Oz

Living in Oz

Sonic Gold MineのBBSで、”竹やん”さんがオーストラリアのWolfmotherというバンドをお勧めして下さったのがきっかけで、自分が夢見る少女の頃夢中になってた(歳がばれますね~)オーストラリアのアーティスト、Rick Springfieldのベストを思わず聴き返して執筆中です。

当時は、モノラルのカセットデッキで、FMラジオのエアチェックなどしてましたが(汗)偶然流れてきた”Affair Of The Heart”を聴いて、なにこの曲、むっちゃかっこええやん~!!とアーティスト名をチェックし、お小遣いを握り締めてレコード屋(時代やなぁ)に走りました。

購入したのは”Living In OZ”。ハードロックにはまる前の自分には、若干ハードすぎる位の印象でした。なんせブリティッシュ・インベイション真っ只中のころで、ポップスはみんな華麗でキラキラしたシンセビートでお化粧されている印象がありました。

Rickも元々はそういったポップセンス溢れるキャッチーな曲を身上としていたそうですし、”Living In OZ”でも打ち込みシンセビート系の曲も数曲含まれていましたが、多くの曲は歪んだギターサウンドで、構成はもろハードロック、だったのです。

このアルバムでは、デビュー間近のBON JOVIのデモテープ作成に参加したという骨太なロックユニットが楽器隊に参加していたそうですが、その影響もあったのでしょうね。

“OZ”とは彼の故郷、オーストラリアのことで、アメリカで俳優としても成功し、ロックミュージシャンとしても気を吐こうとしている彼が、故郷への熱い想いを自分のルーツを語らんとばかりに歌いあげたアルバムでした。楽曲はメロディアスでストレートで力強く、女子ばかりでなく同じクラスの男子にもけっこう人気があったようでした。

いま聴き返すと、感受性の鋭い少女時代に彼の曲に心酔したことって、自分のロック感に凄い影響を与えてくれたんだなぁと思わずにいられません。もちろん、筋金入りのメタラーとして彼を見れば、「アイドル」と一蹴してしまうかもしれないのですが、彼は、自分が初めて出会った、孤高のロックスターだったんだなぁと感じます。

ただその次に発表された、自身の主演映画のサントラでもある”Hard To Hold”ではすっかり落ち着いた印象になってしまい、”Living In OZ”の様な力強いサウンドを期待していただけに拍子抜けしてしまい、徐々に聴かなくなっていってしまいました。その後、メロディアスハードロックに没頭していったのは、自然な流れかも知れませんね。