「意地っ張り」「負けず嫌い」「知ったかぶり」「前に出たがり」…
これを原動力に、猪突猛進していた時代もあったなぁ。
その頃は、それを自分の長所と思いこんで、ともかく前に進もうとしていたけど。
「これで、いいのだ。」ではなく、
「まだまだ、だめなのだ。」という焦燥感にかられっぱなしやったというか。
例えば、ライヴでお客さんに楽しんでもらおうとすれば、自分が恥ずかしがっていては始まらない。例え、緊張で足が震えていたとしても、自信たっぷりを装って、ハッタリをかますべきなんだと。恥ずかしそうにもじもじ歌う唄など、誰も聴きたくもないだろうし。
仕事の会議や、得意先へのプレゼンをする時などにも当てはまると思うが、「自信がないのですが…」などといって切りだそうものなら、「じゃあそんなものはプレゼンするな」と断られてしまうだろうし。
そんなこんなで、「押しの強さ」「ぶれない姿勢」「ハッタリをかます」「強固なリーダーシップ」なぁんてもんが、美徳とされてるような気がして、自分もそれにのっかっとったんやろうなぁ…
そんな鎧が一気にはがれてしまい、ちょっと燃え尽き症候群みたいになっていた自分だが、ドリアン助川さん著のこの本を手にとって、つっていた筋肉がすーっとほぐれていくような、なんともいえない安堵感につつまれた、のだ。
ぶれるからこそ、まっすぐ進むこともあるのだ。ぶれない人は、怖いのだ。
著書より引用させて頂いた一文だ。
老子の「ろ」の字も知らない自分だが、バカボンのパパ語訳が、老子の宇宙観「道~TAO」について、やさしく解説してくれるので、様々な思いをはせながら、一気に面白く読ませてもらった。
バカボンパパと、「無為自然」のTAOの心について対話することで、わかっちゃいるけどやめられない執着や、ちっぽけなこだわりから一つ一つ抜け出せたような気がする。
「老子」「東洋思想」というだけで、なんだか敷居が高いなぁ…と思っておられる方にも、親しみやすく楽しく読める、お勧めの本、なのだ。
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