クリスマス・ソングの氾濫に食傷気味になりながらも、キラキラのイルミネーションが輝くこの時期はやはり好きだ。
普段見慣れた街が、まるごとテーマパークになったかのよう。厳しいはずの寒ささえ、ちょっぴり楽しく感じられるような…
ここ何年も、ロマンティックなイヴとは縁遠いが(^ ^;)今年も家族と無事に過ごせる事を何よりも本当に感謝している。
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X’masにいちばん忙しい人、サンタクロースをユーモアたっぷりに描いたレイモンド・ブリッグス氏の絵本、「さむがりやのサンタ」。
ステレオタイプの「ニコニコした優しいおじいさん」のサンタではなく、ご近所にいそうな、ちょっと怖そうなおじいさんサンタが、子供たちにプレゼントを懸命に届ける姿が描かれる。
時には疲れてムスッとしたり、ぼやいたり、皮肉を言いながら頑張るサンタさんがなんとも憎めずチャーミングで、とても親しみを感じてしまうのだ…。
サンタさんは決してスーパーマンではない。歳をとって疲れやすくなった身体を押して、寒さに辟易しながらも、子供たちの為にあちこち駆けずり回ってくれる。
子供時代には、当たり前のイベントだったX’mas。
それが楽しくワクワクするものであったのは、陰でささえるサンタさんのような存在があったからこそだ。
プレゼントをもらえる楽しみ。プレゼントを届ける喜び。
この絵本では、届ける喜び…もてなす喜びを描いているのだと思う。一見地味で、注目はされないけれど、華やかではない地道な裏方の役割が、ステキなX”masに欠かせないのだよと。その役割も、とてもステキなものなんだよと。子供たちにも、私のようないい大人にも、伝えてくれている気がする。
サンタさんと一緒に、世界中にプレゼントを届ける旅に出かけた気分になれる。とても大好きな絵本だ。
(※過去の記事で、同じ作者、レイモンド・ブリッグス氏の「風が吹くとき」についても触れている。
シリアスな題材だが、こちらも本当に素晴らしい。)
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今年のイヴは平日だし、連休に前倒しでお祝いした人も多いと思うが、皆様も、今日はどうかすてきなイヴを過ごされるよう、願ってやまない(*^_^*)
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