大エルミタージュ美術館展

先日、終了間際の「大エルミタージュ美術館展」を観に、兵庫県立美術館へ行って参りました。かつて帝政ロシアの都であったサンクトペテルブルクに、女帝エカテリーナ2世が設立した美術館が、エルミタージュ美術館。今回の展覧会のテーマは、「オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」です。古典のバロック絵画から、近世の印象派に至るまでの膨大なコレクションの中から一部を抜粋しての開催ということでした。

愛蔵版 女帝エカテリーナ (Chuko・comics)

以前、池田理代子さん著の「女帝エカテリーナ」を読んだことがあり、エカテリーナが現在のドイツ地方からロマノフ王朝に嫁いだ皇后だったこと、33歳の時、夫ピョートル3世に対しクーデターを起こし女帝の座についたことなど何となく予備知識がありました。読んだのはずいぶん前だったので、もう一度読み返してみたいなぁ……。

さて展覧会の感想です。個人的には、レンブラントやブリューゲルなどのフランドル(現在のオランダ、かつてのネーデルランド)絵画の展示が充実していたことと、大好きな画家である17世紀スペインのムリーリョの大作が3点も展示されていたことが嬉しかったです。特に、「受胎告知」が良かった。

こんなに可憐なマリアと優しげな大天使ガブリエルは観たことがないなぁ……。柔らかな筆使いと穏やかな色調で描かれる世界の前に佇んでいると、自分も天使たちと一緒にふわりと絵の中に浮かんだような気持ちになります。

(※下の画像はバルトロメ・エステバン・ムリーリョ作「受胎告知」エルミタージュ美術館蔵……の画像です。Wikimedia Commons ウィキメディア・コモンズからの引用。)

ムリーリョ作「受胎告知」

最近は美術展に行っても、図録を購入することは殆ど無いのですが……今回は葛藤したあげく、購入してしまいました……。(表紙はドイツの画家、クラーナハの「林檎の木の下の聖母子」です。)せっかくなので隅から隅まで舐め回すように読むぞぉ〜!

大エルミタージュ展図録

阪神電鉄の岩屋駅から、麻耶埠頭沿いに建つ兵庫県立美術館までは徒歩で約10分弱ですが、海から吹いてくる風がまぁ冷たいこと!母と同行したので、あまり寒風にさらして風邪を引いてしまわないか心配でした。しかし本人は、疲れたと言いつつも「観に行って良かった」と満足げで、帰宅しても元気そうなのでひと安心でした……。まだまだ寒い日が続きますが、皆さまもどうか風邪など引かないよう、暖かくして元気にお過ごし下さいね!