生命大躍進展 画像

ダンクルオステウス: 「オラオラオラッ!おとなしく食われんかいっっ!」
ウミサソリ: 「ひえぇ〜!!お助けぇ〜!」

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先日、大阪市立自然史博物館で開催されていた「生命大躍進〜脊椎動物のたどった道」展に行って来た。

生命誕生から現在に至るまでを、貴重な化石標本や精巧なレプリカ、大きくカラフルなパネルやリアルなCG映像も交えてダイナミックに解説してくれた展示は、めっちゃ面白かった!

 

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地球が誕生したのが46億年前、海中に原始的な微生物が誕生したのが40億年前…。気の遠くなるような年月だ。

ようやく5億数千年前になって、私たち脊椎動物の祖先となる5センチほどのちっぽけな魚のような生きもの「ピカイア」が生まれ、目や、固い外皮や、顎などを獲得していき…

やがて海から陸へ上がり、5回にも及ぶ大絶滅をくぐり抜けて、多様な生物に進化していく…私たち人類「ホモ・サピエンス」が登場するのは、わずか20万年前だなんて、なんちゅう最近のこっちゃ!人類なんて、めっちゃ新参者やないかい!

 

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興味深かったのは、私たち哺乳類の祖先であるねずみのような小動物「ジュラマイヤ」。

ジュラマイヤの祖先が何らかの病気になった際、感染したレトロウィルスの働きでDNAに胎盤を持つことができる遺伝子が組み込まれ、のちに赤ちゃんをおなかの中で育てることができるように突然変異→進化したそうな。

(なんとなくでお恥ずかしい…ゲノムが云々…って解説もされてたけど…詳しくはわっかりましぇ〜ん)

人類には敵でしかないウィルス。そのおかげで人類が誕生するきっかけができたとは。

色々な病気の原因になるウィルスに対抗すべく取り組んでおられる科学者の方達を本当に偉いと思うし、少しでも医学が発達して難病に苦しむ人たちが治って下さるよう願っている。それはもちろんなのだが…

地球の生きとし生けるものすべてについて考えたとき、 人間にとって善か悪か、益か害かだけの判断を彼らに押し付けて、突き進んでいって良いのだろうか。

温暖化や森林の伐採などの地球規模の環境破壊や、もし軍事や平和利用を問わず放射能汚染をコントロールできない状態に陥ったときの脅威などを考えると…6度目の大絶滅は、私たち人類が引き起こす可能性がめっちゃ高いのででは、と考えさせられてしまった。ううむ…。

 

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最近の展覧会には珍しく、CG映像以外は撮影が許可されていた。写真は、最大10メートルとも言われるダンクルオステウスが、これまた巨大なウミサソリ(本物の化石も展示されていたが、なんと全長2メートル!)を追いかけるド迫力の原寸大レプリカ。

どちらかと言えば…ガラスケース越しの小さくて貴重な化石より、こういう大きくて派手な展示にワクワクしてテンションが上がってしまう…お子ちゃまかいっっっっ!

大阪展の開催は6月19日で終わってしまったが、7月15日〜9月4日まで岡山シティミュージアムで開催されるそう。そちらが最後の巡回地だそうだ。

もう観に行かれた方も多いかもしれないが、まだご覧になってない方にはぜひお勧めしたい、めっちゃ見応えのある展覧会だった。

「生命大躍進〜脊椎動物のたどった道」展 公式ウェブサイト

http://www.seimei-ten.jp