お隣の国、韓国の珍島沖のセウォル号沈没事故で、亡くなられた多くの方に心よりお悔やみを申し上げる。行方不明になっておられる多くの方が、無事に救出されるよう、祈っている。

今回の事故について、原因の究明が進んでいる。

まさか21世紀になって、タイタニック号と同等の悲劇が繰り返されるなんて、誰も想像もしていなかったに違いない。なぜ現代になって、こんな怖ろしい大惨事が起こってしまったのか。

修学旅行中の高校生の方が沢山乗船され、いまだ行方不明なことにも心が痛む。これから、どんなにやりたいことが一杯あったことだろう。どんなに怖く、心細い思いをしたことだろう。未来あるお子さんの安否を気遣う、親御さんや親族の方の悲痛な思いは如何ばかりだろう。

乗客を避難誘導すべき船長や、乗務員がわれ先に避難したことに非難が集中しているようだ。

自分だって、もし現場にいれば、他の人を押しのけて、われ先に逃げていたかもしれない。きれいごとを言えるのは、その場にいなかった傍観者だからだ。誰だって、死の恐怖に打ち勝つのは容易ではない。守るべき家族の顔が浮かべば、後にどんなそしりを受けようが、生き延びようとしてしまうかもしれない。だから彼らを非難する資格は、私にはないと思っている。

しかし、しかしだ。

万全の対策を取った上で起こった事故ではない。人命を預かる上で、必ず守らねばならなかったこと、未然に防げることを放置し、あまりにもおろそかにしすぎた罪は、決して許されることはないだろう。

どうか、一人でも多くの方が無事救助されますよう、願ってやまない。