以前近所にあったイタリア料理のお店(チェーン店でしたが)で、初めて食べてすっかりファンになってしまいましたが、お店が閉店してしまい、がっかりしていました。

たまたま書店でみつけたトスカーナのおいしいテーブルという本を立ち読みしていて、レシピが載っているのを見つけ「これや!」と購入してしまいました。

お恥ずかしい話、食べるのは大好きですが、作る方はお世辞にも上手いとはいえません。(泣)ただ食いしん坊根性を発揮して、なんとかお店で食べた味を再現しようと頑張ってみました。

材料はきわめてシンプルで、デュラム・セモリナ100%のパスタ(イタリアでは、デュラム小麦をひいたセモリナ粉と水だけで作ったものしかスパゲティと呼んではいけない決まりがあるそうです。)、キャベツ、にんにく、赤唐辛子、アンチョビ、エキストラバージンオリーブオイルと塩。

オリーヴオイルでにんにくと赤唐辛子をいためて、アンチョビ(小イワシの塩辛風の缶詰)を加えて潰しながらさらにいためたものがソースです。
パスタは塩を加えたたっぷりのお湯で茹で、茹で上がるちょっと前にキャベツを加えて一緒に茹でてしまいます。アルデンテ(針一本くらいの芯が残るくらいの硬さ)でざるにあげお湯を切り、火にかけずにソースをからませ、仕上げにオリーヴオイル少々をまわしかけて完成です。

(本には載っていませんでしたが、パスタとキャベツの茹で汁を少しとっておいて、仕上げにパスタに少々かけてもさっぱりして美味しいです。アンチョビの風味だけでは少し苦手、という場合は、アンチョビを減らして固形スープを少々その茹で汁に溶かして味付けしても。)

なんとか、近いものが出来ました。ってか、パスタをうどんみたいに茹でない限り失敗しようのないシンプルな作り方ですが・・・。茹でたてをいただくのは鉄則でしょうか。

本当はイタリアのキャベツは、固くて生では食べられないので、トマトで柔らかく煮込むのが一般的だそうです。このパスタは、著者の小野清彦さんという方が日本の自分のお店の賄いで作っていたらあまりに美味しいので、メニューで出したら名物になってしまったという日本生まれのイタリア料理らしいです。

日本の甘くて柔らかいキャベツの美味しさを堪能できるパスタかもしれませんね。