先日、自分がハードロックの世界に飛び込んだころ、雲の上の存在と思っていたバンドのプレイヤーの方と、打ち上げの席でゆっくりお話できる機会がありました。初心者のころ、まさか自分がその方と差し向かいでお話できる日がくるとは夢にも思っていませんでしたので、嬉しいと共に、緊張してしまったのはいうまでもありません。

とてもお疲れだった所をつかまえて、ご好意に甘えて話し込んでしまいました。

意地でも自力で解決するべきと思い込んでいた、ヴォーカル的に抱えている悩みなどをつい聞いて頂いたのですが、大先輩としてとても優しく、きさくに相談にのって頂けて感謝感激でした・・・。

お恥ずかしいのですが、いったんできてしまった自分のスタイルが、型にはまっているようでつまらなくて、欠点ばかりが気になって、最近ちょっと自信をなくしてへこんでおりました。これからは、広い意味でのロックの格好良さを追求していきたいのに、Sonic Gold Mineのせっかくの楽曲の格好良さ、大胆でスリルがあり柔軟、ときに繊細でもあるニュアンスを活かしきれてないというか。

楽曲を好きになればなるほど、なにか納得できなくて、試行錯誤をする状態が続いておりました。
いっそのこと、いままでのスタイルを全部否定して壊して、いちから始めたいとまで考えたこともありましたが・・・。それをつい打ち明けると、こうアドバイスして下さいました。

今までのスタイルを壊す必要は全然ないですよ、それをもとに、付け加えたり、差し引いたり、変化をつければ十分。セオリー通りのヴォーカルは自分では嫌かもしれないけど、今までやってきたことにも自信をもって。そこからアレンジできるということを強みと自覚した上で、レールから外れることも怖がらずにやってみては。と。

まさに目から鱗というか、もったいなすぎるアドバイスに身が縮む思いでした。と同時に、なにか憑きものがとれたように気持ちがふぅっと軽くなって、そうなんや、今までのヴォーカルスタイルを嫌いになる必要なんてないんや~と思えました。なんと単純なことか、そんな尊敬する大先輩の方が私みたいなヴォーカルのことでも気にかけていて下さり、少しでも認めて下さっていたことがわかり嬉しくて、すっかり立ち直ってしまいました。

いちばんやってはいけないこと、自分で自分を否定する、自分の歌が好きになれない自分を一時やってしまってたんやなぁとしみじみ思いました。悩んでいる最中は視野が狭くなり、メンバーがせっかく真心こめて言ってくれた言葉も素直に受け取れず、自己嫌悪になったり・・・悶々としていた自分の心にドカーンと風穴を空けるアドバイスを下さったそのプレイヤーの方に、本当に感謝しています!ありがとうございました!基本は、MIKOTO節全開!でいいのですよね?(ん?ちょっと間違ってるかな?)

人と人との出会い、縁って本当に不思議です。音楽を続けていて本当に良かったと思える瞬間って、こんな時かなと・・・。そして私もいつか、(まだまだ頼りないですが)情熱をもって音楽を続ける若い方に、こんなふうに素敵にアドバイスができるようなプレイヤー目指して頑張ろう!と思った、嬉しいできごとでした。